仏事あれこれ
寺報『石蕗(つわぶき)』のシリーズ「疑問解決…!? これであなたもお寺ツウ?」より
第12号その2:「うらぼん、とは」
第12号その1:「法事をお寺でする時、用意するもの」
第10号その2:「お墓参りのマナー」
第10号その1:「お椀を置く位置」
第9号:「諷誦文、とは」
第8号:「塔婆の意味」
第7号:「お数珠の選び方、持ち方」
うらぼん、とは
Q
「うらぼん」とは何ですか(新潟K氏)
A
「お盆」のことです。一般的に、新潟はじめ地方では8月に、東京では7月に行われています。「逆さにつるされる苦しみ」という意味のサンスクリット語「ウランバナ」を音写した言葉です。「盂蘭盆経」に書かれた、目連尊者(お釈迦様の十大弟子の一人)の体験に端を発します。
目連尊者が、自らの神通力で亡き母の様子をうかがうと、何と、餓鬼となっていました。早速食べ物や飲み物を送りますが、何れも猛火となり、食べられません。何故このようなことになったのか、目連尊者はお釈迦様に問いました。息子である目連尊者には優しかったが、他の人にはそうでなかった、とお釈迦様は答えます。母の救いを求める目連尊者に、お釈迦様は、修行を明けた仲間のお坊さんに供養することで、母も救われると説きました。目連尊者は、お釈迦様に従い、果たして母は救われます。
時を経て現在、亡きご先祖の供養をする、という大事な佛教の行事となったのです。
寺報『石蕗(つわぶき)』第12号(2つ目の質問)より
法事をお寺でする時、用意するもの
Q
法事をお寺でする時に用意するものは何ですか。(寺泊N氏)
A
次のようになります。
・年回忌にあたる故人のお位牌
・御宝前用のお花一対、ローソク(朱20号か30号程度)、線香
・塔婆(事前に申込み頂きますと、寺で用意します)
・御宝前用のお供物(菓子や果物等)…法要終了後、参列者皆さんでお召し上がり下さい。
・寺の墓地にお墓がある場合は、お墓用のお花一対、ローソク、線香
寺報『石蕗(つわぶき)』第12号(1つ目の質問)より
お墓参りのマナー
Q
お墓参りのマナーは何ですか。(東京S氏)
A
法福寺墓地で気をつけたいことは、次の通りです。
- まず初めに、本堂(ご本尊)へお参りします。
- 草や枯れ葉など土に還るものは、浜側の崖に捨てます。このとき、あまり遠くに投げないで下さい。
- お花を包んでいるセロハンは、取って下さい。
- 空き缶、空き瓶を花立て代わりにしないで下さい。
- お供えした食べ物や飲み物は、お持ち帰り下さい。
- 紙くずやお線香・ろうそくの箱も、お持ち帰り下さい。
いつもお墓がきれいであるよう心がけましょう 。なお、お墓周りには、育てている草木もあります。
みなさまの御協力をお願いします。
寺報『石蕗(つわぶき)』第10号(2つ目の質問)より
お椀を置く位置
Q
仏様にお供えするおぜんの正しい並べ方を教えて下さい。(長岡市K氏)
A
新潟では「一般的に」左図の通りです。
残念ながら「正しい」並べ方はありません。というのは、地域や流派によって置く位置が異なるからです。また、5つではなく、7つや4つのお椀でお供えする場合もあります。
なお、仏様に召し上がって頂くわけですから、ご飯やお味噌汁、つまりお箸のある側が仏様側になります。

寺報『石蕗(つわぶき)』第10号(1つ目の質問)より
諷誦文、とは
Q
「諷誦文(ふじゅもん)」とは何ですか?(長岡市K氏)
A
先祖供養を志す人が 何かをお供えし 誰を供養したいかを述べた文を、諷誦文といいます。それは住職が読み上げるのが、一般的です。
法福寺では、お彼岸などの行事で法話の後に 施主名と法号(戒名)や先祖代々を読み上げているのが それです。
寺報『石蕗(つわぶき)』第9号より
塔婆の意味
Q
法事などであげる塔婆には、どういう意味があるのですか?(寺泊H氏)
A
語源的には、古代インドの言葉「ストウーパ」を漢字に音訳したものが「卒塔婆」であり、これが更に「塔婆」となったものです。
「ストウーパ」とは、お釈迦様のお骨を納めた塔のことです。この塔のことが インドから中国をへて日本に伝えられ、五重塔となりました。五重塔はお釈迦様をうやまい、なつかしむ気持を表現したものとして建てられました。
しかし五重塔は簡単にはつくることができません。そこで簡単に五重塔を作ることを考えだしました。それが角塔婆であり、板塔婆です。ですから塔婆には上の方に四つのきざみこみがあり、五重に形づくられています。
ところで、私達は故人の追善供養の時に 何故板塔婆を立てるのでしょうか。
日蓮聖人が中興入道どのに出された手紙に次のように述べられています。
「お施餓鬼の時はもちろんとして、一周忌、三回忌、七回忌にあたった時や、亡くなった人の命日などに塔婆を立て、その面に南無妙法蓮華経と しるしなさい。・・・今はなき父や母も
塔婆を立てて供養してもらった功徳によって、日月がやみを照らすように、あらゆる全ての悩みから解放されて、安楽な世界で、心しずかに安らぐことができる。それと共に塔婆を立て供養した人は、自分の寿命をのばすことができ、死んでから後は、父や母と同じように霊山浄士に生まれかわることができる。」
と。
寺報『石蕗(つわぶき)』第8号より
お数珠の選び方、持ち方
仏事での作法など、みなさんの疑問にこたえていくシリーズです。第一回は「お数珠の選び方、持ち方」です。
−−選び方−−

法福寺は ご承知の通り「日蓮宗」です。ですので、やはり「日蓮宗のお数珠」をお持ち頂きたいものです。
日蓮宗檀信徒の方々が使われるのは「菊房数珠」(図1) になります。
・輪になっている部分の小さい玉が百十二個
・一房が三本と二本
・房の先はボンボン
といった特徴があります。仏具屋さんなどでお求めの際は、「日蓮宗のお数珠を下さい」と注文されれば 結構です。
なお、房が一つ、玉が二十前後のお数珠を「各宗派共通で使える略式の数珠」と言って売っているのを見受けます。しかし、日蓮宗としては 認めておりません。
それしかお持ちでない方はお使い頂いても結構ですが、次の機会には(図1)の数珠をお求めになることをおすすめいたします。
図1:菊房数珠
−−持ち方−−
下表を御覧下さい。
| 状況 |
持ち方 |
ほとんどの場合
(歩く、座る、お経中) |

図2 |
二環にして左手にかける。合掌もする。 |
物をもつ場合
(例えば、たいこ や ばち) |

図3 |
左手首にかける。 |
特別な場合
(お題目を唱える、故人と最後のお別れをする、など) |

図4 |
3本の房を左手側 2本の房を右手側にして、それぞれ中指の第一関節にかけ、綾にして合掌する。
(ひだり=3文字、みぎ=2文字、と覚える。) |

図5 |
以上おおまかにご説明いたしました。
特に、(図5)のような状態で、きれいに合掌されていると、見ている側も気持ちよく感じるものです。また、「おっ、わかっているな」とお坊さんに思われること、間違いなしです。
本欄作成に当たり、参考にした図書は、はじめにに紹介してあります。
寺報『石蕗(つわぶき)』第7号より
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